「和食店なのにメニュー表がモダンすぎて、常連さんが少し落ち着かない様子をしている……」
「アットホームな居酒屋なのに、メニュー表がカチッとしすぎていて、頼みにくい雰囲気が出ているかも……」

そんな違和感を覚えたことはありませんか?

飲食店において、メニュー表のデザインがお店の業態やコンセプトと一致していることは非常に重要です。お客様が「この店なら、こういうものが食べられる」というイメージ通りのメニュー表に出会うと、注文への安心感が生まれ、売上アップにも繋がります。今回は、特に「和風」と「ポップ」という2つの王道スタイルに焦点を当て、業態の魅力を120%引き出すメニュー表の作り方を解説します。

※記事で紹介している施策や事例は一般的なものです。弊サービスとは考え方の違うものもあります。

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業態に合わせた「らしさ」が重要な理由

なぜ、メニュー表に「その店らしさ」が必要なのでしょうか。それは、お客様の心理と深く結びついているからです。

お客様に安心感を与える

初めて訪れる飲食店で、お客様は無意識のうちに緊張しています。その緊張を解きほぐし、「ここを選んで正解だった」と思わせるのがメニュー表の役割です。お店の外観や内装、料理のジャンルにぴったり合った「らしさ」を感じるデザインになっていると、お客様は直感的に安心感を抱き、リラックスして次々と注文を選ぶことができるようになります。

和風・ポップそれぞれのターゲットが求めるもの

一口に飲食店と言っても、お客様が求めるものは業態によって真逆になります。
落ち着いた和食店や本格的な割烹であれば、お客様は「伝統、こだわり、落ち着き」を求めます。一方で、賑やかな大衆居酒屋や親しみやすい食堂であれば、「元気、楽しさ、リーズナブルさ」を期待します。ターゲットが求める空気感に、メニュー表のデザインを正確にアジャストさせることが、顧客満足度を高める第一歩です。

和風メニュー表の作り方

本格的な和食店、蕎麦屋、寿司屋、落ち着いた和風居酒屋などで使える、格式とこだわりを伝えるデザインのポイントです。

筆文字でこだわりを伝える

和風メニュー表の主役となるのは、力強さと繊細さを兼ね備えた「筆文字」です。パソコンの均一な文字(フォント)ではなく、かすれや墨の濃淡がある筆文字を使うことで、料理への頑固なこだわりや、手作りの温かみ、高級感をダイレクトに伝えることができます。すべての文字を筆文字にすると読みにくくなるため、料理名などの見出しに効果的に使うのがポイントです。

縦書きで伝統的に読みやすく

日本の伝統的な表現である「縦書き」は、和の雰囲気を一気に高める強力なレイアウトです。古くから慣れ親しんだ縦書きの文章は、年配のお客様にとっても圧倒的に読みやすく、安心感を与えます。右から左へと視線が流れる伝統的な導線を意識し、最初にお客様に見てほしい看板メニュー(お刺身や特上メニューなど)は、右端の特等席に配置しましょう。

暖色系の和紙感で背景を演出

背景には、真っ白なコピー用紙や光沢のある紙ではなく、生成り(きなり)や薄いベージュなどの「暖色系の和紙」の質感を背景に取り入れます。和紙独特の繊維の風合いや、温かみのある色彩が敷かれるだけで、紙面全体に奥行きが生まれ、料理の格式が上がったように見えます。料理の写真がなくても、紙の質感だけで美味しそうな雰囲気を演出することが可能です。

ポップなメニュー表の作り方

続いて、大衆居酒屋、焼肉店、ファミリー向けの食堂などで効果的な、賑やかで親しみやすい「ポップ」なデザインのポイントです。

手書き風フォントで親近感を

ポップさを出すためには、整いすぎた文字よりも、少し崩した「手書き風フォント」や丸みのあるフォントが活躍します。スタッフが一生懸命書いたような手書き感は、お店の「アットホームさ」や「親しみやすさ」を演出し、お客様との心理的距離をグッと縮めます。「店長のおすすめ!」といった吹き出しを添えるのにも相性抜群です。

イラストで魅力を直感的に伝える

ポップなメニュー表には、料理の写真だけでなく「手書きのイラスト」を入れるのも非常に効果的です。どこか味のあるイラストは、写真よりも温かみがあり、見るだけで楽しい気分にさせてくれます。ビールジョッキのイラストにパチパチとはじける泡を描くなど、視覚的に楽しませる工夫があるだけで、「とりあえずこれ頼もう!」という直感的な注文を引き出せます。

原色使いで元気な印象に

色使いは、赤、黄、オレンジなどの「元気な原色」をアクセントとして取り入れます。これらの色は食欲を刺激する色(誘目色)でもあり、メニュー表全体がエネルギッシュで活気ある印象に仕上がります。「今月の太鼓判!」など、特に目立たせたい部分に原色をドカンと使うことで、賑やかな店内の雰囲気とシンクロした売れるメニュー表が完成します。

まとめ:業態にぴったりなデザインで、顧客の心を掴もう

メニュー表は、お店とお客様を繋ぐ大切なコミュニケーションツールです。

本格的な和食店なら「筆文字・縦書き・和紙感」で伝統的な職人のこだわりを静かに伝える。活気ある大衆店なら「手書き風・イラスト・原色」で楽しさと親近感を全力でアピールする。このようにお店の業態にぴったりな「らしさ」を表現することで、お客様は迷うことなく、安心して注文を楽しんでくれます。

あなたのお店が持つ本来の魅力が、メニュー表を開いた瞬間に100%お客様に伝わっているか、ぜひ一度見直してみてください。業態に合わせた正しいデザインの力で、お客様の心をガッチリ掴み、愛されるお店づくりを進めていきましょう。