「内装工事や厨房機器の選定、スタッフの採用で毎日がギリギリのスケジュール。メニュー表は直前に印刷すればいいか……」

そう考えて後回しにしていませんか?

実は、オープン直前に慌てて作ったメニュー表のせいで、開業早々につまずいてしまう飲食店は少なくありません。メニュー表はお客様が席についてから最も長く、じっくりと眺めるものであり、お店の第一印象を100%決定づける重要な存在です。今回は、開業・オープンで絶対に失敗しないためのメニュー表の準備スケジュールと、価格決定のポイントを徹底解説します。

※記事で紹介している施策や事例は一般的なものです。弊サービスとは考え方の違うものもあります。

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開業時は特に意識したい!メニュー表は第一印象を決める

オープン直後は、すべてのお客様が「ご新規さん」です。だからこそ、メニュー表が与えるインパクトは通常以上に重い意味を持ちます。

お客様に安心感を与える

開業初日やオープン直後のお客様は、「この店はどんな料理を出すのだろう」「接客や雰囲気はどうだろう」と、期待と少しの不安を持って来店されます。
そのとき、手書きをただコピーしただけの粗末なメニュー表や、ラミネートが歪んだメニュー表を渡されたらどう思うでしょうか。一気に期待値が下がってしまいます。逆に、内装やコンセプトにぴったり合った上質なメニュー表が出迎えてくれれば、お客様は大きな安心感を抱き、信頼して注文を楽しむことができるのです。

コンセプトとデザインを同期させる

メニュー表は、お店の内装や料理のジャンルといった「コンセプト」と完全に同期していなければなりません。
例えば、モダンで高級感のある内装なのに、メニュー表が大衆居酒屋風のポップなデザインだったり、逆にアットホームな食堂なのにカチッとしすぎた洋食スタイルのメニュー表だったりすると、お客様の脳内に「違和感」が生まれます。この空間とメニュー表のズレは、店舗のブランドイメージを損ねる最大の原因になるため、トーン&マナーの統一は絶対条件です。

オープン直前に慌てないスケジュール

工事の遅れや試作の連続で、オープン前は時間がいくらあっても足りなくなります。メニュー表の準備は、最低でも2ヶ月前から逆算して動くのが鉄則です。

オープン2ヶ月前:メニュー確定と価格帯の決定

オープン2ヶ月前の段階で、グランドメニューのラインナップをほぼ確定させ、価格帯を決め込みます。
この時点でメニューの「テキストデータ(料理名、価格、説明文)」が揃っていないと、その後のデザイン工程に進むことができません。どの料理を看板メニューにするのか、サイドメニューやドリンクは何を揃えるのか、全体の骨組みをこの時期にガッチリと固めましょう。

オープン1ヶ月前:撮影とデザイン発注

オープン1ヶ月前は、メニュー表の命とも言える「料理写真の撮影」と「デザイン会社への発注」を行う時期です。
料理の写真は、シズル感(美味しそうな雰囲気)が伝わるプロのカメラマンに依頼するのがベストです。撮影した写真素材を揃え、お店のコンセプトやターゲット層、希望のレイアウト(Zの法則や松竹梅の配置など)をデザイナーに伝え、制作をスタートさせます。

オープン2週間前:最終確認と印刷・納品

オープン2週間前にはデザインの校正(チェック)を終え、印刷会社へデータを入稿します。
料理名の誤字脱字がないか、価格に間違いがないかは、スタッフ全員でトリプルチェックする勢いで確認してください。印刷には数日から1週間ほどかかるため、オープン2週間前に入稿しておけば、オープン3日前〜前日までに実物が店舗に納品され、余裕を持ってテーブルにセットすることができます。

開業時に重要!価格帯の決め方で見落としがちな点

メニュー表のレイアウトだけでなく、そこに掲載する「価格そのもの」の決め方にも、開業時ならではの罠が潜んでいます。

競合店とのバランス、狙う客単価

価格を決めるときは、まず近隣の競合店のリサーチが欠かせません。「周辺の相場より高すぎないか」、あるいは逆に「安すぎて安売り店だと思われないか」を検証します。
そして何より、お店が目標とする「狙う客単価」から逆算することが大切です。目標単価が4,000円であれば、メイン+サイド+ドリンク2杯でちょうど4,000円前後になるような並び順と価格の設計を、メニュー表の中で行わなければなりません。

原価率だけでなく「売りやすさ」も考慮

よく「原価率一律30%」のように機械的に価格を決めてしまうケースがありますが、これはNGです。
メニュー表全体で利益を出すために、原価率は低くても注文されやすい「お通し、ドリンク、スピードメニュー」などの利益商品を、メニュー表の目立つ位置(視線の黄金ルート)に配置しましょう。原価率が高い看板メニュー(お肉や刺身など)で集客し、利益率の高いサイドメニューでしっかり儲けるという「売りやすさのバランス」を価格と配置に落とし込むことが、開業後のキャッシュフローを安定させる鍵となります。

まとめ:オープンに最高のメニュー表を用意して、幸先の良いスタートを

お店の開業は、人生における一大イベントです。内装や外観に何百万円、何千万円と投資をするのであれば、お客様が一番長く触れるメニュー表にも、ぜひ同等のこだわりと熱量を注いでください。

2ヶ月前から計画的にスケジュールを組み、コンセプトとデザインを同期させ、利益が出る価格設計を施したメニュー表を用意する。これができれば、オープン初日からお客様に「また来たい!」と思わせる完璧な接客が、メニュー表の力だけで可能になります。

バタバタしがちな開業準備期間だからこそ、メニュー表のスケジュールをしっかりと管理し、万全の状態で最高のスタートダッシュを決めましょう!