「お店の看板メニューや、原価率が低くて利益が出るおすすめ商品を、もっと注文してほしい……」

そう思ってメニュー表にお勧めメニューを載せているのに、思ったように出数が出ないと悩んでいませんか?

実は、お客様がおすすめメニューを頼まないのは、その商品に魅力がないからではありません。ただ単に、メニュー表の中で「埋もれていて気づかれていない」だけなのです。今回は、文字の羅列から卒業し、おすすめメニューを劇的に主役へと引き立てる見せ方のテクニックを解説します。

※記事で紹介している施策や事例は一般的なものです。弊サービスとは考え方の違うものもあります。

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おすすめメニューは「載せるだけ」では選ばれない

どれだけ美味しい料理であっても、メニュー表にただ名前が載っているだけでは、その魅力はお客様に1ミリも伝わりません。

文字の羅列から卒業する

居酒屋や定食屋のメニューでよく見かけるのが、すべての料理名が同じフォント、同じ大きさでズラリと並んでいるケースです。この「文字の羅列」状態のメニュー表は、お客様に「どれを選べばいいか分からない」というストレスを与えてしまいます。結果として、おすすめメニューではなく、どこにでもある無難な料理ばかりが注文されてしまうのです。

メニュー表の中で主役に据える

おすすめメニューを注文してもらうためには、メニュー表を開いた瞬間に「これがこの店の一番なんだな!」と直感的に伝わるデザインにする必要があります。まるで舞台の上でスポットライトを浴びている「主役」のように、他のメニューとは明らかに違う特別な扱いをしてあげることで、お客様の視線を釘付けにすることができます。

視線の黄金ルートで特等席に配置

人が紙面を見るときには、無意識に動く「視線の法則」があります。おすすめメニューは、その視線が最初に集まる「特等席」に配置しなければ意味がありません。

Zの法則を活用する

横書きのメニュー表を開いたとき、人の視線は左上からスタートし、右上、左下、そして右下へと「Z」の文字を描くように動きます。これを「Zの法則」と呼びます。この視線の流れを意識して、最も注目させたいおすすめメニューは、視線のスタート地点である「左上」のエリアに配置するのが鉄則です。

Fの法則も有効

一方で、縦書きのメニュー表や、スマートフォンで見るWEBメニューなどの場合は、視線が「F」の文字のように動く傾向があります(右上から下へ、そして左へ)。お店のメニュー表のスタイル(横書きか縦書きか)に合わせて、人間の視線がどこから入り、どこを通るのかを計算してレイアウトを組むことが重要です。

最初に目に入る場所に看板メニューを置く

これら「Z」や「F」の法則における最初の着地地点こそが、メニュー表における最高の一等賞、すなわち「特等席」です。ここに、お店の顔である看板メニューや、最も利益率の高いおすすめ商品をドカンと配置しましょう。最初に強烈な印象を与えることで、その後の注文全体の流れをコントロールできるようになります。

サイズ対比で存在感を出す

視線のルートを確保したら、次は「見た目のインパクト」で圧倒的な差をつけます。周囲のメニューとのメリハリ(対比)が最大のポイントです。

枠線を太く、サイズを大きくする

おすすめメニューは、他のメニューよりもフォントサイズを1.5倍〜2倍ほど大きくしたり、太い枠線で囲んだりして、物理的に目立たせましょう。さらに、その枠線の中に太字で「当店名物!」「店長イチオシ」といったキャッチコピーを添えることで、周囲のメニューから完全に孤立した圧倒的な存在感を放つようになります。

周りを小さくして引き立てる

主役を引き立てるためには、あえて「脇役(他のメニュー)」を小さく静かに見せることも必要です。すべてのメニューを大きくアピールしようとすると、結局どこを見ていいか分からない元の状態に戻ってしまいます。おすすめメニューの周りには適度な余白を作り、他の文字を少し細く・小さくすることで、主役の存在感がさらに際立ちます。

こだわりストーリーで一押し

デザインで視線を集めたら、最後は「言葉(文章)」でお客様の背中をポンと押してあげましょう。料理へのこだわりが、注文の決定打になります。

「なぜ生まれたか」を伝える

「ただ美味しいです」と書くよりも、「店主が100回試作を重ねてようやく辿り着いたスープ」「先代から30年受け継がれてきた秘伝のタレ」といった、開発秘話や背景にあるストーリーを短い文章で添えてみてください。お客様はその物語に価値を感じ、「せっかくだからこれを食べてみよう」という気持ちになります。

産地や製法を短いフレーズで伝える

ストーリーを長々と書くと読まれませんので、「朝採れ〇〇県産レタスを使用」「低温でじっくり12時間煮込んだ」など、産地や具体的な製法をキャッチーな一言フレーズにしてメニュー名の下に添えましょう。具体的な数字や地名が入ることで信頼感とシズル感が増し、価格が高くても喜んで選んでもらえるようになります。

まとめ:おすすめメニューを主役にして、お店のファンを増やそう

メニュー表は、単にお店の料理を網羅したカタログではありません。お店の「想い」や「強み」をお客様にプレゼンテーションするためのラブレターです。

文字の羅列から卒業し、視線の法則とサイズ対比を使っておすすめメニューを「主役」に仕立て上げる。そして、こだわりストーリーで価値を伝える。この導線が整うだけで、おすすめ商品の出数は劇的に伸びていきます。

お店の一番の自信作がお客様に次々と注文され、その味に感動してもらう。これこそが、客単価を上げながら同時に「お店の熱狂的なファン」を増やす、最も健全で持続可能な売上アップの手法です。